中西 充 (岡山政経塾 15期生)
今から15年ほど前に一度、直島に来たことはありましたが、今回のような風土は当時では感じられませんでした。この15年、直島でいったい何があったのか、考えただけで、その期待感でワクワクしていました。
直島のフェリー乗り場もとても整備されていて、直島アイデンティティが程よく表現されており、海外からの旅行者、色んな意味で嫌味がなく、自然に溶け込んでいたように感じられました。
15年ぶりの地中美術館、当時の自分と今の自分とでは、目に映るものは違って感じられるのだろうか!?そんな疑問を抱きながらの観覧、小山事務局長の「アートとは何か」という問いが、潜在意識の中で常に駆け巡りながら、西美先輩の解説に耳を傾けていました。
現代アート、自分の中ではどう捉え評価して良いのか分からない分野の一つでした。逆にクラシックアートとその差は何なのか、疑問は膨らむばかりで、戸惑いを覚えながらの観覧。
いつしか感じられるようになってきたのは、現代アートの制作者と自分との対峙、このアートが何を表現しようとしているのか、その空間を含め五感をフルに使い感じて行こうとする自分。考えるのではなく感じる、いつしかそんな感じになっていました。
午後からの講師によるベネッセの直島ヒストリー、これは自分にとってたいへん貴重なものとなりました。これを聞くのと聞かないのとでは、見える直島の姿がまったく違って感じられるようなりました。
とくに現代アートにおける考え方には非常に共感できるものがあり、現代と過去、これを対比させることで、そこに新たな意味と問い掛けを促す。
なるほど、アートとは、色んな意味で言葉を使わない哲学なのだと、僕はそこにひとつの解を見出しました。
そこからの直島の姿は、以前にも増して関心の高いものとなり、家プロジェクトもその道中を含め、好奇心をそそられるものでした。
ベネッセハウスミュージアム、こんなに面白い発想の建物があって良いものだろうかと、感覚は完全に異国にいる気分にすらなっていました。
つい自分の会社のスタッフにも全員、同じ体験をしてあげたら、とても良い刺激になるかも知れない、そんな考えが強くなっていき、そのイメージを繰り返すようにもなりました。クリエイティブな思考の刺激に於いて、とても最適な環境がここには揃っている。インプット・アウトプットともに成長できるのではないか、そんな考えばかりが頭をよぎっていました。
初日、あっという間に時間が過ぎ、夕方以降は同期とのBBQそして合宿所での自由な議論、これも非常に良い刺激になり自身の教養を深めることができたように思います。
メンバーが自由に発表し質問と議論をする、最高でした。
二日後は残念ながら、所用にて帰路につかなくてはなりませんでしたが、もし可能であれば次回、豊島・犬島も巡りながら、いろいろな刺激を受けたいと思っています。
ありがとうございました。