『交流と文化のまち 豊後高田市を訪れて 』
大森 篤志 (岡山政経塾 14期生)
大分県北東部、人口2万5000人にも満たない小さな市が「教育のまち」として全国から注目を集める豊後高田市。 大分県を訪れるのも初めての私は、前日の睡眠不足にも関わらず14期生の 仲間と目的地に向かう車内は期待とワクワクで6時間の長旅もあっという間で した。
●「昭和のまち」を訪れて。
案内所を抜け、「昭和のまち」に足を踏み入れた瞬間に懐かしいという感覚になった自分が少し不思議でした、なぜなら昭和54年生まれの私にとっては初めての風景であるはずなのになぜか、心地よく優しい空気が流れ過ぎてゆくように感じました。行政との連携により、かつての誇りを取り戻した商店街で生き生きと楽しそうに働かれているお店の方々から商店街というものが、ただ物を売るだけの場所ではなく人と人が笑顔で触れ合うことの出来るコミニケーションの空間であるということ教えてもらいました。
同じ商店街という空間で働き、日々多くのお客様と触れ合う私にとっをて大切にすべきおもてなしの心を学びました。
心残りなのは、昭和ロマン号として蘇ったボンネットバスに乗れなかったこと。次回訪れた際にはボンネットバスに乗って六郷満山ゆかりの寺社仏閣や真玉海岸の夕陽を巡り自然が生み出す景色に触れ感性を磨きたいと思います。
●「教育のまち・学びの21世紀塾」
教育について向き合い、深く考えることの無かった私にとって、これから講演をしていただける河野潔教育長の話が理解できるのだろうか不安な気持ちでいっぱいでした。しかし、講演が始まり「学びの21世紀塾」の取り組み、いきさつ、目標を聞くうちに人が学ぶ本質を教えていただいたと思います。
「 知 」 確かな学力を学び。
「 徳 」 豊かな心を育て。
「 体 」 健やかな体を創る。
豊かな心と健やかな体があるからこそ、疑問や課題を持って主体的に学ぶことができコミュニケーションを大切にしながら目標や希望を抱いて生活できるのだと思います。成績を上げることが目的ではなく、未来を育てる教育に取り組んでいるからこそ豊後高田市が教育の町なのだと感じました。
印象に残ったのが「プロと誇れる教職員を育てる」という言葉です。
教職員の方々の意識改革とリーダーとしての自覚と責任があるからこそ子供の安心と笑顔に繋がるのだと思います。
「話し合い、耳を傾け、承認し任せてやらねば人は育たず」
「やっている姿を感謝で見守って信頼せねばひとは実らず」
講演を終えて、山本五十六の言葉を思い出す自分がいました。
また、河野潔教育長、教員の方々が私ども一行を出迎えていただいたことにも深く感銘し、さすが「教育のまち」と感じました。
千年のロマンと自然が奏でる交流と文化のまち。豊後高田市を訪れて感じたのは、市と市民の連携がしっかり取れ、豊かな未来を創るという目標がはっきりしているのだと思いました。
私には愛する息子がいます。その息子が未来に希望を持ち、豊かな心で学べる岡山県であるように、岡山政経塾14期生の仲間と共に私自身も志をもって前進していきます。
ありがとうございました。